夢のマイホームを所有しているところ、多重債務に至りそのマイホームを手放さなくなるって残念なことですよね。
破産を選ぶと正に手放すことになります。
ところがこの住宅ローン付個人再生ですと住まいは確保されますから、転居先を探したり、転居に伴う家具の買い替えなどもしなくて済むわけです。
ところで、この住宅ローン付個人再生、この住宅ローンまでは減額はされないのです。それは当然と言えば当然で、住宅ローンにはその土地建物が担保とされています。にもかかわらず減額されてしまっては住宅ローン債権者である銀行は担保を取っている意味がなくなってしまうからです。
ただ、住宅ローンは普通の個人借り入れよりは相当多額です。ですから、減額なしではやはり返済が困難な場合が考えられますので、再生による返済期間中、月の返済額を減額するとか、
ローン返済期間を延長して月返済額を減らすなど、いくつも多重債務者がマイホームを持ったままの再生ができるような工夫がされています。
ただ、住宅ローン付個人再生が認められない条件の一つに不動産価格より住宅ローン残額大きい、つまり一般に言うオーバーローンの時にしか使えないのです。
ただ、住宅も買った途端中古品となり、昔のバブルの時と違い評価額が下がるのが通常ですから、この条件でひっかっかった例はあまりありません。

残念なことに、前記したようにオーバーローンが前提ですから住宅ローン組んでから相当経過していてローン残高があまりなくなっていると、オーバーローンにならず裁判所は売って清算しなさいとみてしまうので使えないことになります。